大人の予防歯科
TC(トリートメントコーディネーター)を知っていますか?
ひらの歯科クリニックではTC(トリートメントコーディネーター)によるカウンセリングを導入しています。
TC(トリートメントコーディネーター)という名前は聞いた事がありますか?
「本当は先生に聞きたいけれど聞きづらい。」
「どう、聞いていいのか解らない。」
「わからないことを納得するまで説明してほしい。」
という密かなニーズが多いのです。
そこで当院では、このような不安や不満をなどを、歯科医師以外のスタッフとのコミュニケーションによってやわらげ、患者様一人ひとりのための予防歯科を一緒に考え、提案をしていく役割を担うのがTC(トリートメントコーディネーター)です。
MTM(メディカルトリートメントモデル)について
当院では、患者さんに一生涯にわたり、自分の歯で豊かで健康な生活を送っていただくことを目的とする診療システムMTM(メディカルトリートメントモデル)を導入しています。
MTM(メディカルトリートメントモデル)とは、しっかりした検査を行い虫歯や歯周病などのリスクを初期段階から評価し、個々の患者さんに合わせた予防プログラムを個別に提案しながら、患者さんの健康を守るために定期管理を行うことです。
実は、日本における予防歯科プログラムは、非常に遅れています。
定期検診や歯のクリーニングの受診率は北欧やアメリカなどでは80~90%と言われていますが、日本における受診率は、たったの2%と非常に低く、予防歯科後進国と言われています。
これらは、70~80歳の時に残っている残存歯に直結します。残っている歯が8本と20本では食べられる物が全く違ってくるのです!
虫歯や歯周病になる原因はお一人ずつ違います。
原因を取り除かずに、ただ単に治療を繰り返しても、お口の中の環境が変わらなければ、治療の繰り返しになります。悪くなった歯を治す対症療法の繰り返しではなく、どうしても悪くなってしまったかの原因をみつけ、歯を1本でも多く残しましょう。
MTM診療の流れ
初診時(1日目)
口腔内検査では、お口の中の状態を視診にて担当医が診査し、結果(虫歯の有・無、治療の必要のあるところ等)をお伝えします。
当院は悪いところを治すことが目標の治療中心型ではなく、患者さんの健康を支え歯ができるだけ長く持つことを目標としていますので、緊急性を要さない処置は検査予防処置後の治療になります。(※強い痛みや緊急性の高い場合は応急処置を優先いたします。)
原因を知るための様々な検査を行います
- 唾液検査(SMT検査)または細菌培養検査:ミュータンス菌、ラクトバチラス菌の培養。虫歯や歯周病の発症、再発のリスクがわかります。(菌の数や性質)
- レントゲン診査
- PCR:歯ブラシの当たらないリスクが大きいところの確認
- 歯周ポケット検査:歯周病の進行段階の確認
- 口腔内写真:口の中の記録を写真で残します
- 位相差顕微鏡:細菌の種類の確認
(1)口腔内写真(5枚法)
ご自身で現在の状態を確認することができ、治療・予防・成長・老化により変化していくお口の中を記録して残していきます。
また、説明時にも写真を比較することができるので、目で見てわかりやすいこともメリットの一つです。
(2) 位相差顕微鏡
歯垢(プラーク)は細菌の塊です。
お口の中には約300~700種類の細菌があると言われています。
ご自身の口の中の細菌はどんな菌なのか一緒に確認しましょう。
この写真の細い器具に採取したプラークには1g中約1000億の細菌がいると言われています。
(3) 唾液検査SMT(SalivaryMultiTest)培養検査
lionのSMT検査の機械の写真挿入(確認中)
唾液の中の条件は(細菌の数や性質など)人それぞれ違います。
今の、お口の中の健康状態を知ることから始めましょう。
このテストは専用の洗口液で10秒程うがいをして唾液を採取するだけで、以下のことを測定することが可能です。
- 虫歯菌の数
- 酸性度(歯が溶かされやすい環境)
- 緩衝能(酸を中和する力)
- 白血球、タンパク質(歯茎の健康に関する作用)
- アンモニア(口臭等)
(4)歯周病検査(ポケット検査)
ポケットの深さや歯肉の出血によって炎症があるかないかを知ることができます。
歯周病は進行すると、段々と歯を支えている骨が溶かされ歯周ポケットは深くなってしまいます。
検査では進行段階を調べることができます。(炎症がなければ特に痛みは感じない検査です)他に歯の動揺の程度なども確認していきます。
(5)PCR(プラークコントロールレコード)
染め出し液を使ってプラーク(細菌の塊)を染め出します。
磨いていても、歯並びにより歯ブラシの当たりにくいところやいつも磨き残してしまう苦手なところを、自分の目で確認することができます。お口の健康には【磨いた!】ではなく、【磨けている!】を目指しましょう。
(6)応急処置
痛みのあるところ、処置が必要な歯は応急処置を致します。
歯周病予防プログラム
当クリニックでは下記のステップで、歯周病予防を強化します。
初診
様々な検査を行います。
2回目
お口の中の環境を整えるため、歯石を除去します。また、正しいブラッシングの指導も行います。正しい歯ブラシ方法は『歯を守る=健康に繋がる』ことにつながります!
- 染め出し(一部)
- スケーリング(超音波清掃)必要部分の歯石除去
- 歯ブラシ指導(当て方、動かし方、力加減を見ます)
- ブラッシング
3回目
初診時の検査結果を説明致します。しっかりとしたデータをもとに、これからの治療・予防で最適と思われる方法を具体的に立案します。
- 検査結果の説明・治療、予防プログラムの提案
- 染め出し(全部の歯)
- スケーリング(超音波清掃)歯石除去
- 歯ブラシ指導
- ブラッシング
主な予防方法
P.M.T.C
P.M.T.Cとは、毎日の自分で行なう歯磨きで落ちない歯の汚れを、歯科医院にて、プロスタッフが専用機器を用いてきれいにクリーニングすることです。
毎日、きちんと歯磨きをしていても、知らず知らずのうちに磨き残してしまった部分がでています。歯並びの悪い方はもちろんのこと、歯並びの良い方でも、この磨き残しはでてしまいます。
P.M.T.Cは、とくに、歯ブラシでは磨くことができない歯周ポケット内(歯と歯肉の間のみぞ)や、歯の根の部分の細菌(バイオフィルム)を取り除きます。歯石を取るような治療ではなく、あくまで心地よい範囲の刺激で行なわれます。バイオフィルムとは、強固な細菌のかたまりで、分かりやすく説明するとキッチンの流しなどに付着するヌルヌルです。
処置後の爽快感は、非常にさっぱりしたものです。
いちどやると、やみつきになるほど気持ちがよいと言われます。
P.M.T.Cと、日々の歯磨き。
これら二つの組み合わせで、健康で美しい歯を作ることをおすすめしています!
P.M.T.Cの効果
- むし歯予防に効果あり!
P.M.T.Cをした場合、自宅での歯磨きのみに比べ70倍もむし歯になりにくいというデータがあります。
- 歯ぐきの健康に効果あり!
自宅での歯磨きのみでは歯ぐきが下がってしまうのに対し、P.M.T.Cは歯ぐきが下がるのを防ぐというデータがあります。
- 歯が白くなり、輝きが増します!
頑固な汚れが取れるので歯が白くなります。
- つるつるになるので汚れがつきにくくなります
こんな方におすすめ!
- お口の中をスッキリさせたい
- 歯周病の治療後
- 矯正中の人
- 被せ物やブリッジなどがある人
- むし歯を予防したい
- 葉の輝きを保ちたい
フッ素塗布
P.M.T.C後は、歯を強くするためのフッ素塗布を行います。
フッ素にはこんなチカラがあり、あなたの歯を強くします。
① 再石灰化の促進
虫歯の原因菌がつくる酸で溶けてしまった歯の表面、すなわち虫歯になりかけた部分をもとに戻します。
② 歯質の強化
エナメル質と結びついて歯を丈夫にし、虫歯の原因菌がつくり出す酸に負けない強い歯をつくります。
③ 歯の原因菌の活動を抑えます
虫歯の原因菌がつくる酸の産生を抑えます。
ダイアグノデント
ある歯科医院では「虫歯ではなく着色汚れですよ」と言われ、別の歯科医院では「初期の虫歯ですから治した方が良いですよ」と言われた経験はないでしょうか?
ダイアグノデントを使用することにより、より正確に虫歯を発見でき、歯質の微妙な変化も認知する為、削って治すべき虫歯かフッ素塗布を伴う積極的な予防治療により、削らないで改善する虫歯かがわかります!
レーザー式う蝕検出装置
虫歯検出率90%以上の高い確率で虫歯を発見する事ことができます。この診断結果に基づき、健常歯を保持する適切な治療計画を立てることが可能です。
また、レーザーにより歯質の状態を解析するため、探針の触診時に起こりがちな歯質へのダメージを与える心配もなく診査できます。